帝王切開の日にちが決まる@北京ユナイテッドファミリー⑤

コロナウイルスが問題になっているこの時期に、わざわざ中国で出産しようと思う日本人はいないと思いますが、私の様に夫の仕事の都合等で、もともとこっちで出産しようと考えていて、春節に入って予定日が近すぎて飛行機に乗れなくなってしまった人はポツポツといて、大抵は駐在外国人の奥様なんですが、閑散とした病院で妊婦に会うと、あぁ貴方も同じ境遇ですね…と悲しいような、複雑な気分になります。

ずっと見てもらっていたアメリカ人の女医は、旧正月のお休みで二週間アメリカに帰ってしまって、今の時期帰ったら、中国に戻って来れないんじゃないのか?と心配になり、彼女の事は信頼していたし好きだったけれど、二週間待つ事は精神的によろしくないので、中国人の医師に引き継いで貰って、あまりにも調子が悪かったら、その人に予定日前に帝王切開を頼む事になりました。

中国人のお医者のが患者の数が多いので、きっと経験値も高いし、もしかしたら技術も高いのかもしれないけれど、細かい部分を気にしない国民性や、今日言ったことが明日変わるのが普通の文化で、どこまでこの国籍の人達を信じられるんだろう、と思うのが本当のところで。中国が苦手な私が自分の命を預ける一大イベントをココですることになるとは思いませんでした。

ユナイテッドファミリーは中国で一番の私立病院と言われてはいますが…受付のお姉さんの英語力やフレンドリーさにムラがあったり、パッケージに書いてあるサービスが実は希望制で、やりたいと伝えないと実現しないこと等、やはり日本と同じようにはいかない事は数え切れなくあります。

特にあぁ中国だなと思うのは、予約を取る際に、空いてる枠は殆どないと毎回伝えられるのですが、4時とか5時とか夕方は1枠ぐらい空いていて、それが嫌だと伝えてゴネると、お昼休みの時間に来て待っていたら、午前の患者の進み次第で診てもらえるかもしれないから、1時くらいに来て待ってみて下さいと言われる事や、助産師や麻酔医との面談が一切なく、分娩前に話をしたかったら前もって伝えて予約しないといけないことです。

私は過去に手術歴があり、麻酔の副作用で体調が悪くなった経験があり、帝王切開だから助産師はあまり関係がないけれど、麻酔医とは話をしたいと思って予約しました。

話をした麻酔医は、30分くらいかけてリスクやプロセスなどを説明してくれて、私が昔経験した麻酔とは少し異なる事も理解できたし、不安を吐き出すだけでも随分楽になりました。手術全体の所要時間は1時間半ぐらいで、ドアtoドアで2時間くらいかかると言われ、前日の絶食も、日本のそれとは違って随分とゆるい事が分かりました。

中国の帝王切開と日本での注意事項の違いですが、手術の開始時間にもよりますが、前日は12時まで飲み物OKですし、手術当日も、朝8時までなら水のみ200mlまで飲んでいいとのことで、手術後も飲み物は飲めるようだし、お粥は当日から出ると言われました。術後当日は絶食だと思っていたので、一日ぐらいの断食なら構えることもないか、と気が楽になりました。また、剃毛や浣腸なども何も言われず、1枚ピラっともらった出産準備の説明用紙には、剃毛と浣腸のチェックマークに必要なし、と印がついていました。

日本だったら、紙に書いてある事もナースや助産師にしっかり確認してもらえて、一緒に読むことが多いと思いますが、中国は貰った用紙は自分で全てくまなく読まないと全貌が分からないし、誰かが説明してくれると期待するのはバカバカしく非現実的です。

こういう環境に置かれると、強くなるというか、たくましくなるというか。それに日本がどれだけ細かくて、リスクを最大限カットしようと慎重に事を運んでいると分かります。

医師との話し合いで、あまりにも具合が悪いので、39週の前に帝王切開をして欲しいと伝えました。結果的に少し早めて貰えたのですが、39週前の帝王切開では、早産のため神経系に支障をきたす可能性があるという旨の同意書に署名をさせられました。じゃあ日本は37-38週に帝王切開するのに、みんな神経系にリスクを抱えて手術するのか?と疑問に思ってしまいました。

私の感覚ですが、中国は患者も多いし、先に予約で埋めたくないから、逆子であれ何であれ、ギリギリ予定日まで手術はしない方向で、万が一破水したり問題があったら、それはそれでその都度対応しようと、そんな姿勢な気がします。でも日本だったら、患者はもっと細かくうるさいし、医療事故や緊急帝王切開も避けたいので、37週以降になったら念の為手術を行おう、というそんな違いでしょうか。

長い妊娠期間でしたが、やっと終わりが見えて、少し気持ちが軽くなりました。無駄なオペは避けたいし、できれば自然分娩が良かったけれど、この日に終われる、と思えるのはただ待つだけと随分違うし、良かったのかもしれないと思う事にします。

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