船便がやっと届いた…

もう、何が入っていたかなんて、わかりません。家まるまるまとめてトラックに詰め込んだのに、ひとつひとつの箱の中身なんか思い出せるはずがない。

日本で引っ越しのパッキングをしたのが7月末。3か月たってやっと、船便が届きました。

こんなに時間がかかると思わなかった。大体二か月が相場なのに、国慶節を挟んだり、台風が来たり、運が悪かった。

どんどん寒くなってきて、服が足りなくて、夫のパーカやジャージを借りて平気で外出。

中国だからいいや、と思っていたけど、いざ自分の服を見ると、いかにひどい服装をしていたかが分かる。

もしかしたら明日連絡が来るかも、という淡い期待のせいで無駄遣いが出来ずに、船便と被る物を買わずにひたすら待ちました。

物が足りない、無い生活に慣れたけれど、不便でした。あー船便に入ってるのに、と事あるごとに思ったもんです。

そのエキサイティングな引っ越しがついに終わったのです。

朝9時半から10時の間に到着します、という連絡があったのに9:07分にマンションの玄関に到着

私が迎えに行かないとゲートが開かないと連絡があり、パジャマで走るが、引っ越し屋の車がブーンと通り過ぎる。

え…?

もう入りましたよ、と守衛さんに言われ、急いで部屋に戻る。

ゴンゴンゴン!(ノック)

鍵を閉めていなかったので、カチャリと開けて中国人が挨拶をする。

おはよーございまーす!今日は宜しくお願いしますネン!(英語)

中国人のゲイの男の子がコーディネーターだった…

チョット早いんですけどん、はじめてもいいですかぁ〜?(英語)

私『あ、ハイ。お願いします。』

突然中国語に戻り、低い男の声で、「じゃあ取り掛かかるぞ」とゲイの人が運び屋さんに声をかけた。

後ろにはダンボールがもう8個も積んであった。

全部で90個近いダンボール。ひとつひとつチェックをして、どの部屋に置くか指示をします。

目まぐるしく運び込む中国人達、ダンボールを入れ込んだのは僅か1時間。

山積みになるハコ。途方にくれる私。

荷解きも手伝ってくれるのだが、その汚い手で私の白いお洋服触らないで!と駆け込むと、違う部屋で開けなくていい箱を開けている中国人。

無理だ、こんなん耐えられない。

まず、土足で家に入られるのがダメな私は、靴にブルーの三角コーナー袋みたいなのを着用するだけで、ズカズカ入る輩が許せない。

それを履いてるのに平気で外に出入りして、指示をするゲイさんはもっと許せない。その青いネット意味ねーし。

日本にビザを取りに帰った時、100均でプラスチックの収納ケースを大量に買って、中国のデカイだけで使えない棚をリメイクしたのだが、その棚を見て、貴方は日本人ですか?と聞いてきた。

私は心の中で「hell yeah!」と叫んだが、言っても伝わらないので、「そうですよ、見るからに日本人でしょ。」と言った。

彼は、『こういう徹底した整理整頓するのって日本人独特ですよね〜』と

感心したような感じだったが、すごく褒められた気にもならずモヤっとする会話だった。

当初、3時までかかるかもしれない、と通達されていた、私達の引っ越しは僅か1時間半で終了し、6つの未開封の箱を除いて、全て中身を引きずり出し、ぶちまけて中国人は撤退した。

今回使った会社は外資系の引っ越し業者で、英語が話せるコーディネーターがいるだけ、マシなんだけれど。

もしトレーニングされてない、現地人だけの引っ越し業者を使ったらどうなるんだろうと思うと不安でたまらなくなった。

クレームをつけるほどの損傷や無礼は無かったが、あまりに急がされ過ぎて、嵐が去った後、ひとり荷物に紛れて座り込んでしまった。

東京に住んでいた思い出がぶわっと飛び込んできて…

チョイスは無かったけれど、よりによってなんで中国なんかに来ちゃったんだろう…と。

引っ越し屋は、彼らにとっては毎日の作業なので、早く終わらせたいのは分かるけれど。

私達引っ越す側からしたら、一生で数回の国を跨ぐ引っ越しです。

しかも、世界でワーストに入る評判の国への引っ越しは、身構えて当然でしょう。

中国人からも引っ越し業者からも期待は出来ないが、とにかく嫌な体験で、疲れた。

男はこういう事もファクトとして捉えて淡々と作業するが、女は事あるごとにエモーショナルになるものです。

今ここに居る事が不思議で複雑だし、日本は良かったなぁと思う。

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