けなしあいのコミニケーション

イギリス人が皮肉たっぷりのジョークが好きとは何度か書いていますが、うちの夫はまさに、ザ・イギリス男といえるくらい人をけなすのが好きで、笑いを人の痛いところからとります。

日本人も割とそういう文化で、だから自虐ネタが受け入れられるわけで、身内や自分自身を褒めすぎる人はちょっと違和感があるのが正直なところです。なので基本的には彼の辛口で、痛いところをつくスタイルはそこまで気にならなく、たまにコイツすごい面白い事言ってんなと思うし、自分に矛先が向かなければいいのですが。

いつも言われてばっかりだと腹が立つし、自分も同じ様に言い返してやりたい、とは常々思っています。

先日娘のおもちゃを買った時、箱を開けたら足が4本あるべきなのに見つからず、ディスカウントサイトで買ったからきっと適当に検品して送ったんだろうと、カスタマーセンターに返品交換の電話をかけました。

よく苦情がくる商品なのか、箱の反対側に貼っついてるかもしれないから、よく箱を確認して下さい、と言われました。

そんなわけないだろ、と確認したら本当に張り付いていて、3本結果的に見つかり、じゃああとの一本だけ追加で送ってくれますか?と頼むと、返品返金のみ受付ます、とのこと。また、万が一商品に欠損が無いと判断されたら、賠償として送料の追加料金がかかるから、足が無いのを証明する写真を撮っておいて下さいと。

バカバカしいな、と思いながらも、足の写真を撮って、夫にコレ返品だから触らないでね、と言うと、何が問題なの?と突っ込んできました。

足がねんだよ、ほら、3本しか!とぶっきらぼうに言うと、アナタちゃんと見たの?と箱をシャカシャカ振りました。その後、顔色が変わり、無言で開封すると、マジシャンのように隠れていた足がポロっと出てきました。

わざわざ日本語の通訳ダイヤルにかけて三者通話してまでした返品申請、一気に血の気が引きました。

私みたいなバカモノが多いからコールセンターの人もあんなしつこく確認してたんだ…

俺のせいにしなよ、夫が返送が面倒だからこのまま使うと言ってる、と断れという彼を横に、平謝りして返品をキャンセルしてもらった私でした。

夕方、彼の好きなパウンドケーキを焼いてあったのですが、今日のは特別美味しいよ、と切ってあげると、彼が嬉しそうに、星付けレーティングをやめて新しい格付けのモノサシにする、と言いました。

は?何言っとんの?と聞くと、えーとこれからはね、一番美味しいモノには四つ脚、かなり美味しいモノには三脚、まあまあの物には二足、頑張った方がいいものには片脚、と格付けするよ!とふんぞり返って言いました。

こりゃーやられたわ、と思いましたが、あんまりのると更に有頂天になるので、背中で受け流したのでした。

翌日、ソウルは氷点下で、彼が通勤で使うハンガンにかかる橋が凍っていて、自転車でこけた、と帰宅時に話しかけて来ました。

私はまた流していて、あー転んだんだな、くらいに思っていたのですが、しつこく追っかけてきて、チャンポン聞いてる?僕自転車で転んだんだけど!

と言うので、うん。どこでこけたの?擦りむいた?と聞き返してあげると、あの長い橋の、坂がはじまるとこでタイヤが滑ってさ、と言うので、いったいどんな風にこけたのよ?と聞きました。

両手前に放り出してスーパーマンみたいに腹から滑った、というので、失笑しながら、それ一番恥ずかしいやつじゃんよ、と言うと、大丈夫!前後確認してだれも居なかったから!と言います。

それに、職場で違う人も同じ場所で滑って転んだって言ってたから、あそこにはきっと雪の妖精が潜んでるんじゃないかって!

なんでこんなメルヘンチックな事をこの顔で言うかな!と思いつつ、「きっと、その妖精は足が3本生えてたんだよ」と言う私に、片側の口角だけ上がった彼でした。

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